FRBが12月に利上げをすれば1ドル126円に

BBHのマーク・チャンドラー氏に聞く

ただし、10月27~28日のFOMCで利上げに踏み切る可能性はないとみている。カギとなる経済指標がまだ揃わないし、イエレン議長による会見もないからだ。

マーク・チャドラー(Marc Chandler)/ 2005年10月からブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジー部門グローバル・ヘッド。それ以前は、HSBCバンクUSA、メロンバンクでチーフ通貨ストラテジストを歴任

――債務上限の問題が再燃しています。

債務上限に達するとすれば11月5日頃、11月第一週だ。最終的には共和党は債務上限の引き上げを認めると見ているが、いつものことながら間際まで決まらないだろう。

問題は債務上限の引き上げをいつまで延長するかで、二つ考えられる。

ひとつは今年の12月までとりあえず延ばして、そこで再協議する2013年と同様のパターン。もう一つは大統領選に配慮して、2016年12月まで延長すること。

市場のボラティリティは、11月には一時的に高くなると思うが、2016年12月までの延長で合意できれば収束する。今年12月までしか延長できなければ、市場のボラティリティが高い状態が続き、かつ、12月に協議が整わずに政府機関の閉鎖が起きたら、FRBは利上げを見送る可能性がある。

年内利上げができなくても、ドル下落は一時的

――FRBが年内に利上げした場合、できなかった場合の年末のドル円相場の見通しは?

12月に利上げが実施されれば、いわゆるリスクオン相場になるだろう。世界経済は米国を中心に大丈夫だという見方が市場に広がり、株が買われて、新興国通貨も買い戻されるだろう。結果的に円売りも進みやすくなり、ドル高円安相場となる。この場合、年末には1ドル=126円まで進む可能性がある。

12月に利上げが見送られた場合は、反対にリスクオフの動きとなり、ユーロや円が買い戻される。ただし、ドルが急落することはないだろう。FRBがいずれ利上げすることに違いはない一方で、日本銀行やECB(欧州中央銀行)は金融緩和を続けるか拡大する方向にある。ただ、市場は短期的には大きな反応を示す可能性があり、1ドル=114円程度までドルが下落することもありうる。

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