インフルエンサーの絶賛投稿がヘイトを生んでいる? 「ジャングリア」をSNSで批判する人たちにインフルエンサーが伝えたい事
私がとくに注目したのは、ジャングリア側のPR・マーケティングの設計力です。
オープン前から一斉に、タイムライン上に希望や非日常が並び、「夢の世界が誕生した」という期待感が一気に広がりました。その設計は、まるで映画の予告編のようなワクワク感を生み出していました。
ただし、予告編が完璧すぎると、実際に本編を観たときに「期待ほどではなかった」と感じることがあるように、今回も“期待値が先行しすぎた”という側面は否めません。これはエンタメやサービスの世界でたびたび起こることです。
マーケティングがうまくいったからこそ、リアルな体験とのギャップがクローズアップされやすくなった。その意味では、ある種「成功の証し」でもあると同時に、次なる課題が見えてきたともいえるでしょう。
「粗探し」ではなく「育てる視点」を
それでも私がこのプロジェクトに強く感じているのは、「挑戦者」としてのまっすぐな意思です。
有名な既存IPに頼らず、イチから世界観をつくり上げ、決してアクセスがいいとは言えない沖縄の地に新たなテーマパークを誕生させる——。これは並大抵の覚悟ではできないチャレンジです。
もちろん、屋外施設である以上、天候の影響は避けられませんし、開園直後に不備や改善点があるのは当然のことです。
ただ、ジャングリア側にも今後の運営で見直していくべき点があるのも確か。例えば、「一般来場者への導線設計」「現地での体験価値の設計」「SNSでの期待との整合性」など、今後の改善でよりよい体験に変えていける余地は多くあると思います。
マーケティングだけでは補えない“体感としての感動”をどう設計していくかが、今後のカギになるはずです。
どんなサービスや施設も、最初から完璧であることはまれです。むしろ、不完全さがあるからこそ、声を届けることで未来が変わっていくのではないでしょうか。
プロダクトでもサービスでも、ユーザーの声に耳を傾け、柔軟にアップデートしていくことが何より重要です。だから私は、ジャングリアという取り組みに対して、最初の違和感も含めて誠実に受け止めながら、「どう育っていくのか」を長い目で見ていきたいと思っています。
炎上を恐れて無難にまとめるのではなく、あえて大胆に打ち出したからこそ起きた摩擦。そのエネルギーをもっと建設的な対話に変えていけたとき、本当の意味で「共に創るテーマパーク」になれるのではないでしょうか。
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