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「参政党・さや氏の“生音声”を使用」人気ラッパーが発表した、“お母さん演説”入り《怒りのラップソング》は、著作権法違反になる?

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  • 宮川 舞 銀座数寄屋通り法律事務所 弁護士
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そして、先述した著作権法第40条第1項において、「同一の著作者のものを編集して利用する場合」は、自由な利用は許されず、原則通り、著作権者の許可が必要になります。

この文言はちょっとわかりにくいのですが、具体的にはどういうケースかというと、1人の政治家や候補者の、公開された政治上の演説を編集して本を出版する、といったケースです。

このような編集物は、社会の方向、あり方についての国民の判断材料といった意味合いというよりも、著作者である政治家や候補者の個性に注目した著作物だと評価されるため、原則通り、著作者の許可が必要となります。

なお、「公開された政治上の演説」を自由に利用できるとしても、その演説の同一性を損なう変更は許されず(著作権法第20条、50条)、また、出所明示義務は残ります(著作権法第48条第1項第2号)。

著作者は、著作物の内容を自分の意思に反して改変されないという「同一性保持権」をもっており、これは、著作権とは別の権利になります。たとえば、内容を切り貼りなどして、元の演説と同一とはいえない内容にして利用することは許されません。

出所明示義務とは、簡単に言うと、著作物のタイトルや著作者名の明記が必要、という意味です。著作権法第40条第1項により公開された政治上の演説の利用が著作権侵害にならないとしても、出所明示をしないと、著作権法違反にはなってしまうので、気をつけましょう。

ロックフェス「フジロック」で激しいパフォーマンスを見せた春ねむりさん(写真:本人の公式Instagramより)

候補者の「プライベートの姿」には注意

今回の参院選では、さや氏をはじめ、さまざまな候補者が出馬し、話題となりました。その経歴や人となりに注目が集まりましたが、候補者がいくら高い関心の対象であるとしても、プライバシーがなくなるわけではありません。

政治上の演説をしていない場面で、候補者が食事や買い物といった日常生活を送っている様子を、勝手に撮影しネット上で公開した場合には、肖像権侵害・プライバシー権侵害となるケースがありますので、この点にも注意が必要です。

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