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今や日立製作所の“虎の子”、送配電事業が爆増する「2つの大潮流」→1兆円の巨額買収がついに結実、AIバブルで変圧器は投資急拡大

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日立エナジーが手がける機器は、製品寿命が長いこともあって本質的にはバブル的要素には左右されにくい。ただ足元ではアメリカなどで電力設備の老朽化が進んでおり、この更新需要が旺盛な状況にある。

そこへ乗ってきたのが、2つの巨大な潮流だ。

1つは脱炭素の流れである。国際エネルギー機関(IEA)の2025年版「グローバル・エナジー・レビュー」によると、2024年の発電量は前年比4.2%増加した。

電源別で見ると、太陽光など再生可能エネルギーによる発電が大きく伸びており、電源別の発電割合では石炭に肉薄するほどになっている。環境配慮の高まりやコスト面から、今後もこの流れは止まりそうにない。

こうした中、日立エナジーの顧客であるエネルギー企業も新電源の開発に力を入れているが、再生エネルギーの場合、発電所と需要地は距離的に離れていることが多い。洋上風力を想像すればわかりやすいだろう。

そこで離れた需要地にむだなく、大量に電力を送る方式として注目されているのが、高圧直流送電(HVDC)で、日立エナジーはこの領域で世界トップシェアを握る。

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