貨物列車「車軸折損」少しずつ見えてきた事故原因 輪軸組立作業の不正行為は折損とは無関係だった
一連の発表に接して筆者は、圧入力の基準値超過と車軸折損の因果関係に疑問を抱いた。
圧入力が下回って車軸が折れることはあるが、上回って折れることは考えにくい。もちろん、不正行為が許されないのは論をまたないが、その因果関係を明らかにしない限り再発防止にはつながらない。
今回発表された「経過報告」により、車軸が折れたのは車輪圧入部ではなく、直接の因果関係はないことが明らかになった。
以下に「経過報告」に沿ってその内容を解説するが、「経過報告」そのものの内容をご覧になりたい方は、運輸安全委員会のHPにアクセスすれば、本文と説明資料をダウンロードすることが可能である。
経過報告で判明した重要な事実
まず、車軸が折れたのは大歯車の圧入部で、破断面はほぼ垂直である。「経過報告」に記された主な事実情報を箇条書きにすると、以下の通りである。



















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