輪軸不正や脱線、2024年「鉄道トラブル」事件簿 大事故には至らなくても信頼揺るがす事態に
北陸新幹線の金沢―敦賀間延伸開業といった話題があった一方で、各地でトラブルも相次いだ2024年の鉄道。乗客に多くの負傷者が出るような大事故はなかったものの、鉄道への信頼を揺るがしかねない出来事が目立った。
2024年が誕生60周年だった新幹線は、7月に東海道新幹線で保守用車両同士が衝突し脱線、一部区間が終日不通となったほか、9月には東北新幹線で「はやぶさ・こまち」が走行中に分離するという前代未聞のトラブルが発生。また、貨物列車の脱線事故調査から発覚した、車両の走行にかかわる「輪軸」組み立て作業時のデータ改ざんが全国の鉄道で明るみに出た。
トラブルで何度も停まった新幹線
高い安全性と安定運行を誇る新幹線。だが、2024年はその信頼を揺るがすようなトラブルや事故が複数発生した。
東北新幹線では1月23日、上野―大宮間で架線のトラブルが発生。同新幹線の東京―仙台間、上越・北陸新幹線の東京―高崎間が終日不通となった。JR東日本の発表によると、架線の張力を調整する装置の部品が破断して架線が垂れ下がり、そこを列車が通過したことで架線の金具や車両のパンタグラフが損傷、停電したとみられる。
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