「2400人もの雇用が消滅」「東京ドーム36個分の敷地の大半が空白地に?」 日産「工場生産終了」で横須賀市・追浜に起きうる変化
そんな追浜地区の人口は、3万人少々。1961年の工場創設から日産とともに歩み、今でも「小学校はクラスに数人、親が日産・取引先勤めの子供がいる」(コインランドリーにいた主婦の方のお話)とのこと。
横須賀市が「30数年で人口43万人→37万人弱」という人口減に見舞われる中、「ルネ追浜」「ザ・パークハウス追浜」など高級マンションの建設で、近年も人口は微増・微減を繰り返して踏みとどまっている。やはり、追浜は日産あってこその街のようだ。



中心部は閑散としている
ただ、中心部の賑わいはちょっと寂しい。
駅前のデパート「サンビーチ追浜」屋上には16年前に撤退した「西友」看板の残骸が残り、ばらばらと抜けたテナントスペースは余裕たっぷり。商店街は「ポテチパン」で有名な北原製パンなどで賑わっているものの、店はことごとく古めで、全体的に客足は寂しい。
ただ、北隣の横浜市南区や、南側の横須賀市中心部にはない、味のある名店が揃う。裏通りの「ニュー松の湯」の充実したサウナを求めて高齢者が押し寄せ、数十年は変わっていなさそうな看板を掲げた「東食品デパート」は豆腐屋さん・お肉屋さんなどが現役の様子だ。
追浜は坂や起伏が多いものの、高級マンション・古びた集合住宅が土地を奪い合うように入り乱れている。
さらに、平地にはプロ野球・横浜DeNAベイスターズの二軍戦が行われる「横須賀スタジアム」があり、「二軍で調整中のスター選手が出場する!」と情報が流れるたびに、女性を中心としたファン・追っ掛けが街にあふれる。そこに日産社員もいて……追浜の街を行き交う人々は、想像以上に多様なのだ。

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