北米プロバスケのスター選手登場に湧く台湾、市場価値は実に7億円

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さらに、今回のリン旋風によって間違いなく利益を獲得した台湾の業者がある。スポーツ宝くじを経営する運彩公司。リン旋風によって販売量が1億台湾ドルも増えたという。

NBAの視聴率はリン人気で16倍

台湾以外に、リン選手に注目している華人市場が中国だ。姚明(ヤオ・ミン)の場合、2002~11年のNBA在籍中、企業スポンサー、テレビ中継、商品ライセンスなどにより、NBAは中国市場で12億米ドルを稼いだ。年間平均で1億3000万米ドル以上。ある国際メディアの試算によると、リン選手の場合は、NBAの海外市場での収入が来季、8000万米ドルになる。

また、台湾のスポーツ専門チャンネル・ESPNは、台湾で視聴率4・79%というスポーツ番組としては過去最高の記録をたたき出した。普段なら0・3%程度というNBAの平均視聴率の16倍以上だ。

現在、台湾ではESPNと緯来体育台の二つのチャンネルがそれぞれ、毎週ニックスの2試合を中継している。リン選手のおかげで視聴率が急上昇したため、今シーズンが終わるまでに、この二つの放送局では少なくとも1億台湾ドル(約3億円)の広告収入増になりそうだ。

視聴率急上昇による熱狂は、競技場内にとどまらない。台湾では、リン選手の広告起用をめぐる熾烈な企業争奪戦が始まっているからだ。

すでにコンピュータ、飲料などのメーカーが、台湾にいるリンの親類の家に押しかけ、相次いで魅力的な条件を提示している。王建民やプロゴルファーのヤニ・ツェンの場合、年間5000万台湾ドルが相場。リン選手の場合はこれを上回ることは間違いなく、企業が相次いで1億台湾ドルを提示しているという。

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