後々になって大きな問題が表面化する…「終活」を一人で全部しようとする人の"落とし穴"

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2つ目は、体力面での負担軽減です。

遺品の整理は、残された家族にとって身体的にも精神的にも大きな負担となります。特に高齢の配偶者や、仕事を持つ子どもたちにとって、大量の遺品を短期間で整理するのは、大変な作業です。

実際、株式会社林商会が2025年1月に実施した「遺品整理経験者200名に関する調査」によると、故人が生前整理を行っていなかった場合、遺品整理に「大変だったと思う」と回答した人が63.4%、「やや大変だったと思う」と回答した人が22.0%にのぼり、合計で85.4%もの人が負担を感じていることが明らかになりました。

同調査によれば、生前整理がされていなかった場合、約71%の人が「(体力的に)負担を感じた」と回答しています。当事者の声には、「全く何もまとまっていない状態からだったので、書類や口座、保険などを発掘するところから始まりました。資産価値があるもの、ないものを区分するのも 大変」(50代の女性)といった内容もありました。

親子終活すれば、本人が元気なうちから、家族と一緒に少しずつ身の回りの整理を進めることができます。長年使っていない衣類や書籍、趣味の道具なども、本人と相談しながら整理することで、必要なものと不要なものを明確に区分けできるのです。

資産と負債の全体像を把握できる

最後に3つ目のメリットは、資産と負債の全体像を把握できることです。
とくに近年は資産や契約の形態が複雑になっていて、家族による確認と整理が重要になっています。資産はざっと挙げただけでも以下のように分けられます。

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