けっして"年寄りの与太話"なんかではない! エッセイストが教える「自分史」のスゴイ効能3つ

「自分史」には「エンディングノート」の側面もあるという(写真:hellohello/PIXTA)
ああ、リタイアしたお爺さんが書く大げさな武勇伝ね――。「自分史」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、こんなイメージだと思いますが、エッセイストの岸本葉子氏によれば、誠実に書かれた自分史には意外な側面があるそうです。
そこで本稿では、すれ違ってしまった「人間関係の補完」から、過去の情報を伝える「資料的価値」まで。自分史という「自分語り」に秘められたポテンシャルを、岸本氏の著書『「人生で大切なことに気づく」ための文章術 自分のことを書いてみる』から一部を抜粋・編集する形でご紹介します。
「勘違い」や「すれ違い」に気づく好機
とても近くて大切な存在の家族だからこそ、かえって面と向かっては言えなかったことはありませんか?
「あのとき、本当はお金に困っていたけど、それを子どもに気づかせないようにしていた」
「実は会社や学校で味わった苦しさから、家庭につらく当たってしまっていた。心に余裕がなかった」
その当時から、家の外でなら話せても、家族には明かせなかったことがあるはずです。また、家族として長い時間を過ごしてきた中で、それぞれの「大事な記憶の漏れやずれ」が生じることもあるでしょう。
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