後々になって大きな問題が表面化する…「終活」を一人で全部しようとする人の"落とし穴"

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ここで言う親子終活とは、文字通り「親子で協力して行う終活」のことです。

具体的には、本人と子どもが協力しながら、預貯金や保険、不動産などの財産の整理・確認から、身の回りの物の整理、さらには本人の希望する最期の迎え方まで、幅広い事柄について話し合い、準備を進めていくことを指します。

親子終活の事例

わかりやすく説明するために、実際に親子終活の事例をご紹介しましょう。

山口県で独り暮らしをしていた加藤シズ子さん(85歳)は、大阪府に住んでいる義理の甥(亡くなった夫の兄弟の子)大輔さんと協力して終活を進めました。血のつながりこそないものの、たびたび遠方から様子を見に来てくれる大輔さんへの信頼は厚く、スムーズに終活を進めることができました。

加藤さんは自分の希望を大輔さんに伝え、認知症になった場合を想定しながら、遺言書に加え、任意後見契約書を作成しました。

任意後見契約書には、「認知症になって判断能力が低下した場合は、甥の大輔が任意後見人に就任する」とし、「自宅は売却して施設入所や医療費の資金に充てること」を契約内容に盛り込みました。遺言書には、「長年付き合いのある近所の友人には形見として和服の一部を贈ること」「遠縁の親戚より、日頃から面倒を見てくれる大輔さんに財産を託すこと」などを記しました。

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