飛び交う"奇策"に水面下の神経戦が激化、参院選後の日本を動かす「政局のキーマン」がうっすらと見えてきた

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選挙戦も中盤に差しかかろうとする中、選挙後を見据えた動きがにわかに熱を帯び始めている(写真:時事)

7月3日に公示された参議院選挙も、中盤戦に入ろうとしている。与党が過半数割れする事態となれば政権交代の可能性も高まるだけに、各党・政治団体は勢力拡大に向けて、残る10日間の戦いに死力を尽くす構えだ。

各報道機関による「序盤全国情勢調査」で「自公両党の非改選も含めての過半数議席獲得は微妙」とする予測が相次いだことから、各党幹部は早くも、参院選後に予想される政局の激動への対応をめぐって、水面下での活発な“神経戦”を展開している。

自民党内でささやかれる“奇策”

まず、石破茂首相が率いる自民党では、①与党が過半数維持なら石破政権継続、②過半数割れなら首相が退陣し総裁選で後継者を選出、という2つのシナリオを想定する声が多い。

ただ、党内の一部には「衆参で過半数割れとなれば、後継総裁が首相指名選挙で敗れる可能性もあるので、過半数割れでもあえて首相続投による自公政権存続を狙う」(閣僚経験者)との“奇策”も取り沙汰されている。

対する野党側も「衆参で自公が過半数割れとなっても、野党第1党である立憲民主党の野田佳彦代表の首相就任は極めて微妙なので、結果的にあえて少数与党の自公政権を存続させ、国会での駆け引きで野党要求をすべて実現するという“次善の策”も浮上している」(政治ジャーナリスト)もようだ。

このため、選挙後には「与党過半数割れでも与野党双方が『相手の出方待ち』という“にらみ合い”状態に陥る可能性」を指摘する声も多い。だからこそ各党幹部は、各種の選挙情勢調査の結果をにらみながら、「参院選後の対応について、水面下での駆け引きや根回しに腐心している」(同)という。

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