「グダグダなプレゼン」しかできない人の習性

それは日本人に植え付けられた呪縛だ

しかしながら、ビジネスの場での論理思考は、まずは結論なり自分の意見なりを手短に言明し、その根拠や理由を示してから、議論のたたき台とするのがオーソドックスなやり方です。この前提となる結論なり意見なりが示されないまま、「起」に始まって「承」「転」と延々と話が展開されると、「結」を早く知って議論をしたい相手はイライラしてしまうわけです。

さらに現代は、答えをさっさと知りたい、今すぐ結論を知りたい、という欲求がますます強くなっている「検索の時代」。ビジネスの場で、最後までどちらに転ぶかわからないような話し方をすれば相手に悪印象を与えかねないということを、あまり理解していない人も少なくないのです。

よく言われていることではありますが、ひとつのトピックについて語る時間はなるべく短めに。そして「アップフロント(=話の頭に大事なことを持ってくる)」で相手を引き込む。話法に自信がない場合、あるいは海外向けで母国語以外が必要とされながらもその語学力に自信がない場合などは、なおさら起承転結の呪縛が邪魔をします。

「会社概要」から説明していませんか?

筆者は、法人向けの仕事の中で、日本企業が外国人向けに会社概要などを説明する場面に何度も立ち会ってきたのですが、日本企業にありがちなのが、会社概要、組織図、沿革から紹介していくために、冒頭のあたりで相手の外国人がポカーンとあくびをしてしまうというシーンです。

本来のプレゼンの主題を冒頭に持ってきて、記載内容を見れば言葉での補足は必要ない基本的な事柄は後ろに別添する。質問が出たら説明する、くらいにしておいて、そのプレゼンの場は、話し手からの一方通行ではなく双方の議論の場として構えておくほうが、実はずっと聞き手の満足度の高い実りある場となるのです。

その②「規律正しいおりこうさんであれ」の呪縛

先生が教壇に立ち、教室は静か、(休み時間の早弁とかはあっても)授業中にガムや食べ物、飲み物を口にする生徒なんて目にしない。それが、通常の日本の授業の風景ではありませんか?

ノートは最初のページから、言われたとおり1マス空きで書き始め、教科書も最初から順を追って進む。先生に突然反論する生徒などがいることはなく、生徒の側では最終的な指示は必ず先生が出してくれるものと期待しています。

そんな生徒たちが卒業し、社会人になり、プレゼンで登壇する側となったら? そりゃ相手にも1ページ目から静かに聞いていてほしいわけで、途中で反論されるなんて想定はしていません。用意したスライドすべてを自分が「音読」し、「何か質問はありますか?」と尋ねて初めて相手は口を開くはず、と考える。

でも現実にはそうは運びませんよね。外国人や若者相手のプレゼンで、無慈悲にもどんどん途中でチャチャを入れられ、それですっかり調子が狂わされ、最後まで相手にペースを握られたまま右往左往して終わった、なんていう悲しい経験が残った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

次ページ先生が黒板を書き始めると、写し始めるのはなぜ?
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