玲子様、そんなにタイミングよく離婚用紙を持ち出せる、小泉氏の薄情な準備ぶりが、まずもって憎らしいですね。おそらく慰謝料なく別れるために、離婚を切り出されるのをわざと待っているのかもしれません。
たった一度の魔が差した浮気(もちろん、それも肯定しません)が許せないと、離婚する多くの人の視点で見れば、パンプキンの言葉を待つまでもなく、感情的には即刻離婚すべしのケースです。
伴侶を嫌いになるまで、離婚してはいけない
しかし今回は「不誠実で浮気をしていてもまだ夫を愛している」という状況を鑑みて、「今の所は離婚に応じない」という場合の理屈を、考えてみたいと思います。
文面からの状況判断ですので最後はいちばん事情をご存じの玲子さんのご判断ですが、浮気性の夫が改心して妻のもとに戻ってきたケースも案外、少なくないのです。
私は若い人から熟年の方たちまで、多くの人の離婚に立ち会いました。そんな経験から玲子様のご相談文で、ある人を思い出しました。小泉氏のように、いつでも離婚してやると妻に言い放ち、浮気を繰り返して、外で子供まで作った男性です。
あまりにひどい仕打ちに、二人の娘と心中すると妻が叫んだとき、「引き留めないから」と顔を真っ赤にして、あたかも死んでほしいと懇願するように、夫が真顔で言ったそうです。そんな夫婦も、あなたのように耐えて5年ほどして、その妻から堪忍袋の緒が切れました。
妻が離婚を応諾すると、妻のそのような出方を予想もしなかった男性は、「もう真面目になるから許してくれ」と土下座して謝りました。その時の妻の、「あなたが今から真面目になっても、私とは何の関係もありません」と面倒くさそうに言った、冷めた言葉が忘れられません。これは文句なしに引き止められないケースでした。
それに引き換えあなたはまだ、小泉氏の幸せを願ったりしています。ご相談文から割愛させていただきましたが、「あっさり好きな人ができたから、別れてくれと言われれば、あきらめもつく」とも仰っておられます。
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