フェイスブックの上場で億万長者となる中国人たち

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利用できないがFB上場に注目

王さんが入社したときには、フェイスブックの従業員は130人しかいなかったという。うちエンジニアは60人。それが07年に300人に成長。現在は3000人を超す。90%以上の従業員は、株式上場後6カ月過ぎれば、期日が来た順に制限付き株を売却できる。このため、株式上場後に多くの人が退職してしまう可能性もあり、そうなると大規模な人材流失になる。

そういった懸念に王さんは「それはないだろう」と否定する。理由は、制限付き株を完全に現金化するにはまだ時間がかかるし、会社は新しい制限付き株を配付するからだ。また、会社自体に魅力があふれているからだと話す。

フェイスブックの経営者は20歳台と若いが、非常に特徴のある経営スタイルを持つ。ベンチャー投資家は早くから、そこに着目した。米シリコンバレーの伝説のエンジェル投資家といわれるピーター・シエルさんもその一人だ。

彼は、フェイスブック設立後わずか4カ月の04年6月に、50万ドルを投資している。8年後に、シエルさんの投資リターン率は2万倍に膨張している。ほかにも、一夜にして成金になるアルバイトの青年、さらにあまりにも幸運なペンキ塗りの韓国人青年もいる。

この宴(うたげ)には中国からの客も来ている。中国の平安信託社は、QDII(海外株式に投資できる適格国内機関投資家)になった際に、ゴールドマン・サックス(GS)の購入したフェイスブック株にも連動できるようにした。GSは11年1月に15億ドルを出資し、フェイスブックの2%相当の株を購入している。

また、インターネット企業の騰迅(テンセント)社は、10年4月に3億ドルを出してロシアDST(Digital Sky Technol−ogies)に投資。DST社はフェイスブックの重要な株主でもある。テンセント社は間接的にフェイスブックの株主となった。さらに、レノボ(聯想)社の柳伝志総裁は、11年にフェイスブック本社を視察している。視察メンバーにはTCL社の李東昇総裁、新浪ネットの曹国偉CEOも入っている。

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