古材生かしたリノベのコーヒー店や麻婆豆腐食堂…「上諏訪」に移住・開店ラッシュなぜ? 《立役者は"リビセン"》長野県諏訪市

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レスキューしてきた古材を使ってつくる、オリジナルプロダクトもたくさん。また古材を使って自分で家具をつくってみたい、という人向けに、DIYのワークショップも行っています。ほかにも作家との企画展や、料理人とのイベントなども開催されていて、とにかく楽しい仕掛けが詰まった場所なのです。

フレームや照明
レスキューしたガラスや木材でつくるフレームや照明などのオリジナルプロダクト(写真撮影/窪田真一)
古材
古材来店予約をすれば、スタッフに相談しながら古材を選ぶことができる(写真撮影/窪田真一)

エリアの魅力と価値を高める「エリアリノベーション」

これまでのレスキュー件数は3500件以上。リビセンから車で1時間圏内をめどにリビセンスタッフがレスキューに行ったり、地元の方が持ち込んだりするケースも多いです。

東野唯史さん
リビセン代表取締役の東野唯史さん(写真撮影/窪田真一)

リビセンでは、レスキュー古材を用いた店舗や住宅の設計デザインも行っています。なかでも、地域の空き家を活用してリノベーションする事業を本格化させたのは、2019年のこと。

「前年に北九州でリノベーションスクールの講師をすることになり、空き店舗の再生などを通じてエリアの魅力と価値を高める『エリアリノベーション』の考え方に出合ったことがきっかけ。

それまで全国のお店をデザインして作っていたんですけど、良いお店ができても、遠方だとその後僕自身がそのお店を楽しめない。出張も多かったので、もっと家族の時間を増やすためにも、地域の仕事を積極的にやっていきたいという思いもありました」と東野さんは話します。

物件との出合いや、そこで開業したい人とのつなぎ方は、ケースバイケース。例えば2019年にオープンした3件のお店のひとつ「あゆみ食堂」は、もともとは「真澄」の酒蔵である宮坂醸造にゆかりがある建物。

解体話が持ち上がったが、いい建物なのでなにか利用できないかと考えていたところ、料理家の大塩あゆ美(おおしお・あゆみ)さんがリビセンのイベントで訪れた諏訪を気に入って、東野さん夫妻がつないだというかたち。

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