窪田:なるほど。だから一度聞くと、歌詞が頭に入ってしまうんですね。なんだか初めて聞いた曲とは思えないというか。すごく耳に馴染みます。
柿島:そう言ってもらえると嬉しいです。
窪田:何回聞いても覚えられない曲もあるんですけどね(笑)。柿島さんの曲は一度聞いたら忘れられない。素晴らしい才能だと思います。
元素も歴史も九九も……子どもたちの世界を広げるきっかけに
窪田:YouTubeの楽曲動画には、「スイヘイリーベ ~魔法の呪文~」を聞いて化学が得意になり、理系を目指すようになったというお子さんからのコメントもありました。柿島さんのところには、そういった反響は届いていますか?
柿島:「うちの子どもが口ずさんでいます」という声は、たくさんいただきますね。それに、ご紹介いただいたような、将来の進路を決めるきっかけになったという声も。イベントを開くと、子どもたちが大熱狂してくれますし、それを見てお父さんお母さんたちも盛り上がってくれる。
ちなみに「スイヘイリーベ ~魔法の呪文~」は、元素が増えたので2021年に新しく作り直したんですよ。
窪田:化学の進化に合わせてバージョンアップされているんですね。
柿島:僕としては、この曲で勉強してほしいとは思っていなくて。子どもたちに対して「こんなふうに覚えたら簡単だよ」とか、「ほら、こんな世界があって面白いでしょ!」という気持ちなんですよね。僕の音楽が、何かに興味を持つきっかけになったらいいなと。元素でも九九でも、県庁所在地でも、メロディに乗せれば何でも歌詞になるので。
窪田:ぜひ、近視を予防するための歌も作っていただきたいです! 1日合計2時間の屋外活動で近視が予防できることが分かっているので、それを子どもたちに広めたい。
柿島:近視の歌、いいですね。以前、読み書き障害(ディスレクシア)がある子どもたちに向けて、漢字学習を支援するための歌を作ったことがあるのですが、そうした課題を抱えた人たちに役立つような歌も作っていきたいなと。近視の歌でコラボレーションできたら面白そうですね。