
留学生活の様子を教えてくれたトラン・トゥエット・ハさん(左)とチャン・ティー・リンさん(右)(写真:筆者撮影)
日本で暮らす在留外国人は376.9万人となり(2024年末現在)、過去最高を記録した。
しかし、増え続ける「外国人の隣人」に、誤解や不安を抱いている人もまだいるのが実情だ。そこで本連載では、さまざまな事情で母国を離れ日本で生活する人に話を聞き、それぞれの暮らしの実際に迫る。
第2回は、東京の大学に通うベトナム人留学生2人にお話を聞いた。
はじめての日本、新宿駅で迷った思い出
「内定もらったんです!」
チャン・ティー・リンさんはなんとも素敵な笑顔で言う。ベトナムから日本に来ておよそ4年半、その間に磨いた日本語はとっても流暢だ。明るくハキハキした大学4年生は、日本の大学生の多くがそうであるように3年次から説明会やインターンシップなど就職活動をがんばり、内定を勝ち取った。来年からはベトナムにいくつもの工場を持つ企業で働く予定だ。
「私、ホーチミンシティにある大学の法学部に合格したんですが、進学しなかったんです。どうしても日本に留学したかったから」

僕よりも日本語のうまいリンさんは明るく積極的な性格(写真:筆者撮影)
高校のときの得意科目は歴史だった。とりわけ日本の歴史に惹かれた。戦後の焼け野原からわずか20年ほどで世界第2位の経済大国に躍進したことに、自分の国を重ねた。
「すごく憧れたんです。私の先輩もちょうど日本に留学していたんですが、フェイスブックやインスタグラムに桜の写真とかをたくさん載せていて、きれいだなあって」
日本語を学びつつ両親に相談し、2020年11月に来日。まずは八王子の日本語学校で学び始めた。
本連載では、さまざまな事情で母国を離れ日本で生活する方を対象に、取材にご協力いただける方を募集しています。ご協力いただける方はこちらのフォームからご応募ください。
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