
はじめての日本、新宿駅で迷った思い出
「内定もらったんです!」
チャン・ティー・リンさんはなんとも素敵な笑顔で言う。ベトナムから日本に来ておよそ4年半、その間に磨いた日本語はとっても流暢だ。明るくハキハキした大学4年生は、日本の大学生の多くがそうであるように3年次から説明会やインターンシップなど就職活動をがんばり、内定を勝ち取った。来年からはベトナムにいくつもの工場を持つ企業で働く予定だ。
「私、ホーチミンシティにある大学の法学部に合格したんですが、進学しなかったんです。どうしても日本に留学したかったから」

高校のときの得意科目は歴史だった。とりわけ日本の歴史に惹かれた。戦後の焼け野原からわずか20年ほどで世界第2位の経済大国に躍進したことに、自分の国を重ねた。
「すごく憧れたんです。私の先輩もちょうど日本に留学していたんですが、フェイスブックやインスタグラムに桜の写真とかをたくさん載せていて、きれいだなあって」
日本語を学びつつ両親に相談し、2020年11月に来日。まずは八王子の日本語学校で学び始めた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら