軍事面でもう1つ注目されたのが、中国の習近平国家主席による主賓格での式典参加だ。歴史問題で共同声明を出すなど両国関係の外交的緊密化を誇示したが、その裏でプーチンが習近平に対し、本格的武器支援を要請したとの情報がある。
中国は今回、初めて中国軍部隊を軍事パレードに参加させ、軍事協力が進む前兆ではないかとの見方があった。
武器支援を拒んだ中国
プーチンは習近平と滞在中に計3回もの首脳会談を行った。異例の多さだ。この背景として外交筋は、プーチンが中国側に本格的武器支援に踏み切るよう粘り強く要請したものの、習近平が応じなかったとの見方を示した。
最近、中国企業が軍民共用製品をロシアに輸出していることが明らかになっているが、現時点では中国側に本格的武器供与に踏み切る気はないようだ。兵器不足に苦しむプーチンにとっては痛い結果だった。
しかし、プーチンを追い込んだ最大の要因は上記した出来事ではない。ウクライナとこれを支援するイギリス、フランス、ドイツにポーランドを加えた「有志国」首脳がロシアに対し行った「無条件での30日間停戦」提案だ。
4カ国首脳は戦勝記念日の翌日に列車で初めて揃ってキーウに乗り込んだ。侵攻を正当化するプーチン演説の直後に、真っ向から侵攻を批判し、無条件停戦提案を突き付けるという、プーチンからすれば、挑戦的行動となった。
5カ国はプーチンがこの停戦提案を拒否すれば、エネルギー部門や金融機関といったロシアの基幹産業に大規模な制裁を加えると警告した。キーウ入り直前に、対ロ姿勢が軟弱だったドイツのショルツ前首相に代わって、対ロ強硬方針を明確にするメルツ首相が加わったことが欧州の団結力を飛躍的に高めた。
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