多くの人が「お金教」にハマってしまう3つめのの理由として、日本人にはもともと「不安を感じやすい国民性」が備わっているとも言われており、それも関係しているように思います。
世界的に見ても、日本人には、不安を感じやすい傾向と関連するとされる「セロトニントランスポーター遺伝子(5-HTT)」のS型という遺伝子を持つ割合が高いことが、一部の研究で示唆されています。
バブル崩壊後の政治・社会環境の変化と遺伝的な不安の心性。これを表すかのように、日本では2人以上世帯で約9割が生命保険に加入していると言われており、できるだけリスクを回避しようとする姿勢が根づいています。
リスクをとるよりも安定を求める意識の土壌の形成には、これらの要因が複合的に作用しているのかもしれません。
その結果、「資産を増やす」のではなく「資産を守る」ことが最優先になり、「新しい挑戦」が生まれにくい土壌が出来上がってしまうように思えてならないのです。
かつての私のように「住む家を失った人」も
バブル崩壊によるデフレマインドの形成は、個人の人生にも大きな影響を及ぼしました。
バブルが弾けた後、事業が立ち行かず、銀行の猛烈な貸し渋りや貸し剥がしによって、かつての私のように「住む家を失った人」もいます(その詳細は新刊の中で記しているので、ここでは割愛します)。
生活は一変し、一歩間違えれば道を踏み外してしまうようなギリギリの状況だったと思います。
株式市場では、株価の下落で時価総額270兆円が「消えた」わけですから、まさにバブル期に築いたものが一瞬で消え去る現実を目のあたりにしました。
こうした状況が、私を含め多くの日本人に「お金のリアル」を教えたと思うのです。
→「お金教」から抜け出し「幸せ」を手に入れる超シンプルな方法
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