さらにもうひとつ、「お金教」に染まりやすい環境があります。
編集者として数々の人を見てきた私の個人的な感覚ではありますが、そこには成育環境も影響しているのではないかと感じています。
「お金は大切だ」の刷り込みでお金教に染まる
たとえば、村上ファンドの村上世彰さんは、小学生のときに親から「大学卒業までの小遣い」として100万円を渡され、自分で株式を買う経験をしました。
お金を渡されたとき「その額では大学卒業まで足りない」と思ったそうで、その後、彼は「お金を使ってお金を増やす」という思考にシフトしたといいます。
村上さんは極端なケースではありますが、こうした教育を受けた人は、お金を「たんなるツール」と考え、合理的な投資を行う思考を持つようになります。
一方、多くの家庭では「お金は大切だから、しっかり働きなさい。しっかり貯めなさい」と教えられます。
安定した職に就くことが優先され、お金を増やす方法よりも、お金を失わないようにする傾向が強まります。
その結果、多くの人は「お金教」の価値観に染まり、会社に依存する生き方を選び、そのサークルの中に入っていくように思えてなりません。
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