ステランティスが「中国EV」をマレーシアで生産 既存工場を改装し、提携先の零跑汽車のEV導入

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リープモーター・インターナショナルは、零跑汽車のEVを中国本土、香港、マカオ、台湾を除く海外市場で独占的に生産、販売する権利を持つ。手始めに2024年7月からヨーロッパ市場で(中国で生産して輸入したEVの)販売を開始し、同年末にかけて販売地域を中東、アフリカ、アジア太平洋、南アメリカなどに広げた。

ステランティスは零跑汽車との合弁会社の経営権を握り、グローバル展開を加速している。写真は上海モーターショーの零跑汽車の展示ブース(ステランティスのウェブサイトより)

ステランティスは、マレーシア工場を運営していた旧グループPSAとマレーシア企業の合弁会社を2021年11月に完全子会社化した。その後、約4億ユーロ(約648億円)を投じてEV、HV(ハイブリッド車)、エンジン車のいずれにも対応可能なプラットフォーム(車台)を新規導入する計画を2023年11月に発表していたが、進捗は不明だった。

中国メーカーの勢い借りる

東南アジアを中心とするアジア太平洋地域の自動車市場において、ステランティスの存在感は極めて薄い。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

世界の主要市場における同社の販売実績は、2024年はヨーロッパが257万6000台、北アメリカが143万2000台だったのに対し、アジア太平洋地域は中国とインドを含めても前年比6割減の6万1000台にすぎなかった。

ここ数年、東南アジアの自動車市場には中国メーカーが次々に進出し、EVの販売を伸ばしている。ステランティスが零跑汽車のEVの現地生産に乗り出すのは、中国メーカーの勢いを借りて市場でのプレゼンスを高めるもくろみとみられる。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は4月19日

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