「精神の高尚さを失うな」、"正論政治家"村上誠一郎が危惧してやまない「この国の針路」 9000字ロングインタビュー【後編】

中編:村上総務相が看破する「地方創生」と「金権政治」に潜む根本問題
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世界は100年前と同じ道をたどっている
――1986年の衆院選で初当選されて以来、村上大臣は13回連続当選されています。約40年間国政に携わってきた政治家として、これからの世界をどうご覧になっていますか。
歴史は繰り返すと申しますが、いま世界は「100年前」に戻りつつあります。
1億人近くが死亡したスペイン風邪は1918年に始まり、1920年に収束しました。1929年には世界大恐慌が発生し、1933年にはヒトラーがドイツの首相に就任して、ナチ党が政権を獲得しました。そして世界は1939年に第二次世界大戦に突き進んでいったわけです。そのプロセスが現在と酷似しているのです。
新型コロナウイルスの感染拡大が始まったのは2020年ですが、5億人が感染しました。2022年にロシアがウクライナに侵攻し、2023年10月にハマスがイスラエル南部を攻撃し、イスラエルがガザ地区に大規模な軍事作戦を展開。2025年にトランプ大統領が再登場して、米中経済戦争が激化しつつあります。

――かなりの部分が一致していますね。
これは民主主義の危機にほかなりません。実際に今、世界では民主主義国家よりも全体主義的国家のほうが多くなりつつあります。
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