現在11代目「JALのCA制服」 動作性とデザインにこだわった知られざる開発の舞台裏

ゴールデンウイークに入り、仕事や観光で空港を利用する人も多いだろう。
国内外の空港で目にするのが航空会社の客室乗務員の姿だ。お揃いの制服を着たシーンは空港でおなじみだが、各社の制服にはお国柄や会社の個性も現れている。
こうした制服はどんな思いで製作され、スタッフは着用しているのか。女性用客室乗務員のケースを中心に、JAL(日本航空)に話を聞いた。
女性用初のパンツスタイルも導入
日本航空が現在の制服を導入したのが2020年4月。2013年以来、7年ぶりのリニューアルだった。
「客室乗務員(CA =キャビンアテンダント)用は11代目、地上係員(GS=グランドスタッフ)用は7代目となります。メインの色は黒に見えますがチャコールグレーです。どの機材の客室にも調和し、夏冬分けることなく、1年中、日本でも外国でもこの制服を着て仕事をします」
こう説明するのは吉川陽子氏(羽田第4客室乗員部マネージャー、以下発言は吉川氏)だ。国内線・国際線の搭乗経験も豊富で、導入時にはCAの立場から意見を取りまとめた。

制服はクリエイティブディレクターの江角泰俊氏(ファッションブランド「EZUMi」デザイナー)が「ハイブリッド モダン ビューティー」(組み合わせた現代的な美しさ)をテーマにデザインし、利用者の意見をもとに使い勝手や機能性を調節していったという。
「多様性や動作性、そして健康面も配慮して女性用では初めてパンツスタイルも導入しました。決定までにお客さまのご意見もうかがったのですが、そこでもパンツスタイルを提案する声があり、もともと考えていた現場サイドの思いを後押ししてくださいました」
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