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今のままではCMは戻ってこない!フジ旧経営陣が今こそ果たすべき"最後の責任"とは何か

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  • 境 治 メディアコンサルタント
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今回の報告書では、過去の「類似案件」で名指しされた旧役員もいた。その中の1人が、BSフジの「プライムニュース」で司会を務めてきた反町理氏だ。31日の報告書を受けて同日夜の出演は本人が辞退。今後の出演については「当面見合わせる」とBSフジが発表している。

反町氏はこれまで番組内で「報道局解説委員長」として、数々の政治家や有識者、財界人などに対峙してきた。そして、その中で幾度も「説明責任」について言及してきた。4月2日の「プライムニュース」で報告書を取り上げ、先週までキャスターだった反町氏のセクハラについての記述を紹介したことについては一定の評価ができよう。だが、反町氏自身が「説明責任」を果たさないと、フジテレビは何も変わっていないと判断されかねない。

退任取締役が果たすべき責任

それにしても、第三者委員会が設置された1月下旬からわずか2カ月間余りで、なぜこのように詳細な事実が明らかになったのか。第三者委員会の面々が優秀で熱意もあったからだが、それだけではない。フジテレビの現場の社員たちがこの機に同社のウミを出してもらいたいと全面的に協力したからだ。

「ある部署の長は『当面、自分は仕事にならないが、理解してほしい』と部下たちに言って、毎日のように調査を受けていたそうだ」と、フジテレビの元関係者は証言する。目の前の業務を置いて調査に精いっぱい協力した社員がたくさんいる。

反町氏のセクハラも多くの社員は知っていて、諦めていただろう。それが今、明らかになったのは、そんな人が取締役になり、毎日政治家相手に番組を進行しているのが許せない社員たちがいたからだ。

テレビ局にとって競争力の源泉である現場の士気・支持を失ったままでは、視聴率の回復も、CM出稿の本格的な再開も、うまく進みようがない。なぜフジテレビがここまでハラスメントが蔓延する会社となってしまったのか、その説明と反省が不可欠だ。長年にわたって同社に君臨してきた日枝久氏をはじめとして、旧経営陣は今こそ“最後の責任”を果たすべきなのではなかろうか。

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