岡山の鉄道のまちへ「鉄道並み」に走るバスの本領 神姫バス、復刻塗装になぜ「クラファン」活用?

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塗装を担当したのは姫路市にあるグループ会社の神姫商工の本社工場。路線バス車両を移動式サウナバス「サバス」1号車に改造した場所でもある。2025年2月下旬、工場内では中国ハイウェイバスの車両デザインの復刻作業が進んでいた。

復刻塗装に携わった本社工場車体担当課長の永吉輝雄さんは「使用する色は通常の路線バスや高速バスと同じで、塗装作業自体はいつもの車両と大きな違いはない。ただ、広い面積を塗る作業はやっていて楽しいですね」と話していた。

復刻作業に携わった神姫商工本社工場の永吉輝雄さん(記者撮影)
【写真】気動車王国の「鉄道のまち」岡山県津山市をはじめ中国自動車道沿線の都市と大阪中心部を乗り換えなしで結ぶ中国ハイウェイバス。1975年11月の開業式典や「三菱初代エアロバス」の貴重な写真、開業50周年記念プロジェクトの裏側

「花形の高速路線」

神姫バスの岩津さんは「入社1年目から任せてもらったのが花形の高速路線である中国ハイウェイバスのダイヤ編成担当でした。私は大阪府出身で本社がある姫路にはゆかりがありませんでしたが、中国ハイウェイバスは神姫バスが大阪府内に乗り入れている路線でもあり、とても思い入れのある路線です」という。

「高速バスでありながら、特急や急行のように鉄道のような種別のバリエーションがあるのもバスファンにとっては魅力。バスファンならではのこだわりを持って、11月のイベントに向けて取り組んでいきたいと思っています」(岩津さん)。塗装と併せて復刻した車内放送については、中国ハイウェイバスの特急や急行など復刻車両限定で通常運行でも流す考えだ。

同社は3月31日、クラウドファンディングの「活動報告」で完成した車体デザインの写真を公開した。バス会社の社員とファンが一体となって実現させたことにより、中国ハイウェイバス50周年が一層盛り上がる展開になりそうだ。

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橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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