"処方箋ナシ"で「病院の薬」が買える「零売薬局」、ニーズがあるのになぜ「規制強化」が進むのか、長く続く慣例の「前提」とは

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この1月、零売を行う3社が、「通知による販売規制は違憲」などとして国を相手取り訴訟を起こした。法改正の動きをけん制する意図を込めた、珍しい訴訟だ。

零売薬局の関係者によると、零売という言葉は明治時代には存在し、当時は薬局間での薬の売買の方法だったという。なぜ、事実上黙認されてきた零売が今になって目の敵にされているのか。

長く続く慣例の「前提」とは

「零売と呼ばれる行為は、昔から続いてきたんです。かかりつけの街の薬局の薬剤師が、顔なじみの客に

『その症状は昨年も同じ時期に起きたよね。仕事もあるのに病院にわざわざ行くのも大変だよね。その薬は処方箋なしでも大丈夫な薬だけど様子を見てみますか。何かあったら、すぐに教えてよ』

というように、いわば阿吽の呼吸で成り立っていたことで、何も問題はなかったんです」

そう話すのは、零売に詳しい金城学院大薬学部の大嶋耐之教授だ。

ただ、長く続く慣例ではあったものの、そこには欠いてはいけない前提があったと、大嶋教授は強調する。

それは、薬剤師が顧客の健康について、しっかり把握しているかということだ。

過去に病院を受診して診断を受けたか。欲しがっている薬の処方歴があるか。その効果と副作用の有無の確認、などを理解して服薬指導し、フォローアップもしっかりしていたかという点である。

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