集英社のゲームがネットの波に乗り異例のヒット 目を引くビジュアルがバズを呼ぶが、極端な物言いも…
ベッドの下に潜み斧を持つ「ベッドの下の男」など、事件ごとに恐ろしげな噂話が登場し、それに関連した事件を解き明かすミステリーアドベンチャーとなっている。初心者でも遊びやすい作りになっているのが特徴で、一応は推理をさせるもののすぐに答えがわかるし、間違えても大したペナルティはないようだ。

オカルトや怪異は昨今のインターネットの流行であり、ピクセルアート(ドット絵と呼ばれるケースもある)のビジュアルもかなり目立つ。SNSを調査するパートもあり、まさしく時代に沿った目を引く要素を取り入れることに成功しているだろう。
また、はたから見ても宣伝にかなり気合が入っていたのも印象深い。東京ゲームショウではブース内に巨大なピラミッドが設置されていたほか、少年ジャンプ+などでもPR漫画を展開。さらには、実際に「都市伝説解体センター」に電話できるといった仕掛けも用意されていた。
どれだけおもしろいゲームであろうと広く知らしめることができなければ人気は出ないため、『都市伝説解体センター』には人目を引くだけの魅力があり、同時に集英社ゲームズにうまく宣伝できる手腕があったことは間違いないだろう。
筆者の私見としての「現代のインターネットの特性」

『都市伝説解体センター』は発売初期、絶賛の嵐で、インパクトを重視した展開を褒める声が多かった。しかし、時間が経つにつれて不評・不満も目につくようになってきた。
指摘される内容にはゲーム進行が退屈といったものもあるが、やはりラストシーンのどんでん返しが賛否を分けているようだ。これは単に作品がそう評価されたというだけでなく、インターネットの特性がこういった評価の移り変わりにつながるのではないか、というのが筆者の意見である。
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