「自分のことで忙しい」人が結婚する3つの条件 53歳新婚さんが結婚するまでの長い軌跡

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いや、確かに必要はないかもしれない。あなたはモテなくない。むしろ、魅力的な男性だからこそわざわざ声をかけているのだ。頼む。僕を助けると思ってちょこっと顔を出してほしい。そういえば、今回はびっくりするほどキレイな女性が来るよ……。このように低姿勢で誘わなければ、誇り高くて腰が重い男性たちを動かすことは難しい。

14歳年下女性からの「脈あり」サイン

「参加してみたら、思っていたよりもざっくばらんな雰囲気の食事会で安心しました。3回目ぐらいのパーティーで会ったのが妻です。最初の印象から良かったですね。正直言って、顔が好みでした。参加者全員で(自主的に)行った2次会では隣に座ってくれて、会話も波長が合いました。後から聞いたら、彼女が私に合わせてくれていたそうです(笑)。翌日はカヤックの大会だったのですが、『がんばってくださいね』というメールが入ったので、脈がなくはないんだなと感じました」

浩二さんは当時35歳だった麻子さんを「14歳も年下なんて若すぎる」とは思わなかったようだ。理由は、「会社の新卒入社の子たちともみんなで気軽に飲みに行っているから」。そういう問題ではないと思うが、男性の心理をよく表しているとも言える。

筆者の知人男性(既婚、30代後半)に言わせると、「男はいつだって28歳の美人が好き。自分が何歳かは関係ない」とのこと。図々しいというか子どもっぽい意見だが、「正直だな」とも思わざるをえない。

勇気を出して参加したお見合いパーティーで、好みのタイプの麻子さんを見つけられた浩二さん。しかし、麻子さんが何もしなかったらそのまま別れて終わっていたことだろう。2次会で隣に座り、話を合わせて、翌日はメールをする、という明確な好意を麻子さんが示したことで、初めて浩二さんは「脈あり」だと行動に移せたのだ。恋愛に慣れていないと思われる男性との関係をつなぎたい場合は、女性がここまでお膳立てをしたほうがよい。

お見合いパーティーから1週間後には食事をし、次の鎌倉デートで浩二さんは「付き合ってください」と告白をして麻子さんの快諾を得た。「1年後ぐらいには結婚するだろう」と思っていたと振り返るが、実際にプロポーズしたのは3年後のことだった。

「週1では会っていたのですが、僕が海から帰って彼女に会いに行くのが昼過ぎ。それが彼女は不満だったようです。僕たちは片道2時間もかかるところにそれぞれひとり暮らしをしていたので……。『(結婚を)はっきりしない関係を続けているなら別れましょうか』と言われたこともあります。僕のほうもこんなに趣味が合わない女性と結婚してもうまくいくのかなと心配でした」

映画『グラン・ブルー』の主人公並みに海に執着する浩二さん。ただし、彼だけがかたくなだったわけではない。当時、麻子さんは難関国家資格の勉強をしており、試験前の3、4カ月の間は月1回程度しかデートをしなかった。遠距離でもない恋人としては少なすぎる頻度である。

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