「とても残念」「これならモスやバーキンに行く」との声もあるが…。マック「値上げに悲鳴」"客離れ"は起きるのか考察

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さらに、マクドナルドに人が集まる大きな特徴が、いくつかの店舗で24時間営業を行っていること。

特にファミレスも24時間営業が少なくなっているいま、夜に若い人が集まる場所としてマクドナルドは格好の場所。地方の場合、大体が車で来るからアルコールも飲まないし、ちょうどいいのだ。

マクドナルド ドライブスルー
郊外に行くと、ドライブスルー店舗も多く見かける。日本全国にあるのがマクドナルドの強みだ(筆者撮影)

都心部に住んでいると見えないのだが、値段うんぬん……という以前にそもそもマクドナルドの存在は飲食店というより「公共インフラ」的な色彩さえ帯びている。場所としての価値があるのだ。

その点で(やや言い過ぎかもしれないが)「マクドナルドの値上げ」は「水道料金の値上げ」とか「ガス料金の値上げ」などと同じ意味を持っている……なんて指摘もできそうだ。

マクドナルド
「ゴールデンアーチ」とも呼ばれる「Mマーク」を見て安心する人々も多いはずだ(筆者撮影)

さまざまなものの値段が上がりつつある現在、値上げをしても、その店になんらかの価値を感じられるかが重要だ。マクドナルドの場合、その大きな要因が「場所」的な価値にある。

そう考えると、かつてのデフレ文化の中で生まれた「価格の優等生」的な店舗はなくなりつつある……といえるかもしれない(ちょっと悲しい話だが)。

そういえば、「餃子の王将」もここ2年で5回の値上げを繰り返しているが、今のところは業績は好調を維持している。

マクドナルドと人気の要因は異なるだろうが、その価格に納得感が得られれば、結局は消費者は足を運ぶものなのだ。

とはいえ、消費者の体力とのせめぎ合いが始まっている…

というわけで、ここ数年のマクドナルドの受け止められ方を見ていると、今回の値上げについてもすぐに客足が減っていくとは考えづらい……が、しかしである。

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