東洋経済オンラインとは
ビジネス

月9「119」でゲスト声優多用に生じた"違和感"の訳 「演技が浮いてる」「トーンが違いすぎる」 などの声

6分で読める
  • 白川 穂先 エンタメコラムニスト/文筆家
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

「週替わりのゲスト声優」が必要だった背景 

そもそも『119』が、ドラマでありながら毎週ゲスト声優を迎える、現行のような形に至ったのはなぜか。プロデューサーのオフィシャルコメントによると、指令管制員という「声」の役割が大きな職業を扱うにあたり、声優の起用は初期段階から決まっていたようだ。

指令管制員は業務の性質上、デスクからほとんど動かない仕事である。そのためドラマの題材としては圧倒的に「静」の職業といえる。それが作品にとって必ずしもマイナスに働くわけではないが、視覚的な変化の少ない舞台設定でどのようにエンターテイメントを盛り上げるか。制作陣にとって工夫が必要となる部分ではある。 

そのための策として用いられたのが本来「週替わりの声優出演」だったはずだ。けれど結果としてはその演出がハマりきらず、視聴者からの“違和感”を呼んでしまった。企画当初から想定された「声の仕事をドラマでどう見せるか」というハードルはやはり高かった印象が拭えない。 

決して見応えがないドラマではない。丹念な取材の跡を感じる多様な緊急通報のディティールは、職業理解を促進するリアリティを充分に含んでいる。救急の現場ならではのシリアスなテーマを扱う手つきも堅実で、まじめな姿勢が見られる。そんな魅力があるからこそ、ミスマッチな演出に視線が集中した部分もあるだろう。 

指令管制員たちは終日デスクで、ひっきりなしにかかってくる通報に対応する(出所:フジテレビ公式YouTube) 

物語もいよいよ終盤に近づいている。これまでは1話完結のエピソードが多かった『119』だが、ラストにはどのような締めくくりが見られるのか。

これまで積み重ねたエピソードが発展する展開にも期待しつつ、最後まで見守りたい。

【もっと読む】テレ東「男友達と自炊飯」ドラマが心に沁みるワケ サードプレイスの重要性を教えてくれる一作だでは、今期の隠れた良作ドラマ『晩餐ブルース』(テレビ東京)の魅力について、エンタメコラムニスト・文筆家の白川穂先氏が詳細に解説している 

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象