「金利ある世界」本格化で今すぐやるべき家計対策 住宅ローン「5年ルールがあるから安心」は早合点?
金利の影響を受ける金融商品には、生命保険も挙げられます。生命保険の保険料は「予定利率」といって、保険会社が資産運用で得られる収益を織り込んであらかじめ割り引かれています。
予定利率は契約者に約束された利率のため、実際の運用実績が予定を下回っても契約途中で保険料が上がることはありません。このため保険会社は国債を中心に、長期・安定的な資産運用を行っています。
予定利率は各保険会社が設定していますが、長期金利が上昇していることを受けて1月以降、大手生保などで見直すところが出てきています。予定利率を引き上げることで、新規契約時の保険料が従来よりも安くなります。すでに契約中の保険料が途中から安くなることは基本的にはありませんが、更新時には新しい予定利率で計算される保険もあります。
貯蓄型の生命保険は受取額が増える可能性
満期時などにお金が戻ってくる貯蓄型の生命保険では、予定利率の引き上げにより受取額が増える場合もあります。おもに、個人年金保険、終身保険、学資保険などが該当します。
ある保険会社の積立保険の場合、予定利率が1.00%から1.15%に改定されることで、月に1万円、5年間払い込んだ場合の満期保険金が従来よりも8000円増えます(保険期間10年の場合)。
また、貯蓄型の生命保険の中には金利の動向に応じて利率が変わる「利率変動型」というタイプもあり、これらの満期保険金や年金額が、金利上昇に合わせて増える場合もあります。
「金利ある世界」の到来を本格的に感じさせる今、このように身近なお金の状況は大きく変わってきています。私たちのお金との付き合い方も、見直していく必要がありそうです。
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