過去最高値を更新「金価格」はどこまで上がるか? スポット価格は3000ドル目前、高騰続く背景

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金
高騰する金価格の今後について解説します(写真:kai/PIXTA)
金(ゴールド)の価格上昇が止まらない。スポット価格は1オンス2900ドルの大台を超え、過去最高値を更新した。なぜ高騰が続いているのか、いったいどこまで上がるのか。日本貴金属マーケット協会代表理事の池水雄一氏に聞いた。
※記事の内容は東洋経済の解説動画『金価格はまだ上がる?』から一部を抜粋したものです。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。

関税を打ち出すトランプ大統領に疑心暗鬼

——金価格はなぜ上昇し続けているのでしょうか。

この3年ぐらいずっと上昇基調にあったわけですが、直近上がっている最大の理由はトランプ大統領が打ち出している関税です。

ゴールドは業界内ではマネタリーメタルと呼ばれていて、いわゆる通貨と同じように考えられています。それに関税をかけるのはありえないというのが一般的な見方ですが、一方でトランプ大統領は何をやるかわからないという疑心暗鬼が大きく膨らんでいます。

それでニューヨークの先物価格が大きく上昇しているんです。通常、スポットと先物の価格の関係は必ず一定した差で決まるのですが、今はもうそれを度外視して先物が非常に高くなっている。それを見たトレーダーは何をしているかというと、ロンドンからニューヨークにゴールドをどんどん輸出しています。

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