過熱する「フジのアナ報道」鵜呑みにする"危うさ" 世間のイメージとのギャップに局アナたちも苦悩
長谷川さんの「自分も上納された」という発言に対し、それにかかわった先輩として名前を出された元フジテレビアナウンサー・笠井信輔さんが否定。さらに長谷川さんが笠井さんの発言を否定したほか、「20年近く前のネタ話」「笑い話であり、いい思い出の1つ」「僕も同じ穴のムジナ」などの意図を語り、その都度多くの記事が報じられて注目を集めています。

“元フジテレビアナウンサー”というくくりでは、高島彩さんが「サタデーステーション」(テレビ朝日系)で、内田恭子さんや中村仁美さんが「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(CBC・TBS系)で、菊間千乃さんが「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)で騒動についてコメントすると各メディアが一斉に記事化しました。
また、中野美奈子さんに直撃取材を敢行した記事もあり、他のネットメディアも彼女がバラエティ出演した際のコメントやSNS投稿を積極的に報じています。
その他でも、過去に加藤綾子さんがフジテレビの入社面接でセクシーなポーズを要求されたことを報じる記事や、井上清華アナが体調不良で番組を休んだり、小室瑛莉子アナが生放送中に倒れたりしたことを挙げて過重労働を指摘する記事、アナウンサーのカレンダー発売を疑問視する記事など、アナウンサーに関する記事が量産されています。
多すぎる関連記事が本質を遠ざける
なぜフジテレビの疑惑やガバナンスに関するものだけでなく、アナウンサーに関する記事がこれほど増えているのか。フジテレビが女性アナウンサーを接待要員として扱い、「上納していた」という疑惑を週刊文春が報じている一方で、中居氏がトラブルとなった相手は同局のアナウンサーと特定されたわけではありません。
私たちはこの現状をどのように受け止めればいいのか。筆者は長年、各局のアナウンサーに取材してきたほか、13年にわたってフジテレビのアナウンサーたちと共演し、苦しい現在まで話を聞いてきました。それらの経験を踏まえつつ、アナウンサー関連の報道やコメントに対する是非や実情をどこにも忖度せずに掘り下げていきます。
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