中国「時速400km」高速列車は本当に走れるのか 車両の性能は高くても運行できる路線がない?

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こうしたことから、CR450による「一帯一路」構想を通じた国際市場への進出は絵空事とは言えないだろう。新たな高速車両が、中国の鉄道技術の発展を象徴する存在として、世界の高速鉄道市場に大きな影響を与えることになるかもしれない。

CR400BF
中国の現行の高速列車CR400BF。同じ「復興号」でもCR400AFとはデザインが異なる(写真:超兎/PIXTA)

中国で時速400km運転が現実味を帯びる一方、注目されるのが建設が進むインドの高速鉄道だ。

同国では複数の高速鉄道計画が存在するが、日本が支援する「ムンバイ・アーメダバード高速鉄道(MAHSR)」が最も早く開業しそうだ。いわゆる「インド新幹線」であり、日本の新幹線技術が海外に本格導入される事例として注目されている。2017年に着工し、当初は2023年ごろの開業も目指したが、用地買収の遅れなどから現在のところ2030年ごろの開業予定とされている。

インドに「ALFA-X」?

MAHSRは当初から東北新幹線のE5系をモデルとした車両を導入するとしており、現地でもE5系の画像を使ったPRが行われてきた。

日印首脳会談 インド高速鉄道
2018年の日印首脳会談後の記者会見で高速鉄道について発表する安倍晋三首相(当時)とインドのモディ首相。イメージ画像に赤い塗装のE5系が描かれている(写真:Bloomberg)

ところが2025年に入り、インド国内で驚くべき報道が飛び出した。JR東日本の新幹線試験車両「ALFA-X」の進化系となる車両が2029~2030年ごろに日本とインドで同時に導入されるかもしれない、と、同国の有力紙、ヒンドゥスタン・タイムズが報じたのだ。

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