インドは国産化?「新幹線輸出」なぜ難航するのか ベトナムも「自国技術」で高速鉄道建設表明

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Vande Bharat express
インドの国産準高速車両「ヴァンデ・バーラト・エクスプレス」。インドは日本支援の高速鉄道にも独自の国産車両投入を表明している(写真:Getty Images)

さかのぼること約10年、安倍政権が国を挙げて推進してきた日本の新幹線輸出。インドネシア、インド、タイ、マレーシア、ベトナムといった高速鉄道の有力輸出先に対して予算を投じ、ロビー活動や事前準備調査が進められてきた。

しかし、この中で高速鉄道が開業に至ったのは中国が受注したインドネシアのみという皮肉な結果に終わっている。タイ、マレーシアでも中国による整備区間が先行して着工した。もはや輸出先の候補として当てはまらないと見るのが妥当だろう。

残るのはベトナム、そして新幹線方式で唯一着工しているインドである。しかし、これらも雲行きが怪しくなっている。どうして新幹線輸出はうまく進まないのか。

ベトナム「自国の予算と技術で」高速鉄道

10月上旬、ベトナム運輸省は南北高速鉄道(ハノイ―ホーチミン間・約1500km)の建設を、自国予算と自国の技術で行う用意があると発表した。総工費およそ673億ドル(約10兆3910億円)という巨大事業であるが、予算承認に向けた審査がまもなく始まる。

【写真】ハノイ―ホーチミン間を約30時間かけて走る現在のベトナムの列車やインドの時速160km通勤列車、建設が進むタイの高速鉄道など

同国政府は2025年から2026年にかけて改めて実現可能性調査を実施し、高速鉄道プロジェクトを開始するとしている。2027年末にハノイ―ビン間(約283km)およびニャチャン―ホーチミン間(約366km)の用地買収と業者選定を始め、北側、南側からそれぞれ着工する予定だ。全線開業は2035年末を見込む。

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