コロナ禍を経て、巨額赤字を抱えた病院の姿が露呈しつつある。本特集では、閉院が相次ぐ都市部や地方の実態に加えて、改革が成功し高成長を遂げた病院の実例など、医療の現場の今に迫る。
さいたま市緑区の埼玉高速鉄道・浦和美園駅から歩いて13分ほどの所に、フェンスに囲まれた広大な敷地がある。県と市が保有する公有地だ。「立入禁止」の看板に書かれた連絡先は埼玉県保健医療政策課。本来ならば、ここに順天堂大学の800床の付属病院が建てられるはずだった。
昨年11月29日、順天堂大は新病院の計画中止届を埼玉県に提出した。代田浩之学長が県庁で大野元裕知事に面会し、中止を謝罪した。進出表明から約10年、県内の医師確保の目玉とされてきた計画は白紙に戻ってしまった。
2015年、県北部などの医師不足の地域に医師を派遣することなどを条件に、県がさいたま市内で病院整備計画を公募。順天堂大の進出が決まった。
建設費は当初計画の2.6倍に
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