世の中が寝静まった深夜25時に、わざわざ集まってくるというだけで、秘密めいた“仲間”のような感覚が生まれますし、何が起きるかわからない展開を一緒に体感したいというワクワク感もあります。
ラジコのタイムフリー機能によって、オールナイトニッポンは「いつでも聴ける」コンテンツになりました。ただ、その“初出”の瞬間を一緒に体験したいというリスナー心理に応えるのが生放送です。
ですので、作り手である番組スタッフたちは毎日毎晩、「その日じゃないと聴けない放送を届けよう」という気持ちで作っています。
そして、最近あらためて再認識しているのは、オールナイトニッポンは実はものすごいリッチコンテンツなのではないかということです。
旬のミュージシャンやお笑い芸人の方が1時間、2時間ぶっ通しで、しかも生で、しかも毎週、しゃべり続けるコンテンツなんて他にはありません。YouTubeやインスタライブではまず実現しにくいと思います。
逆に、「いつでもどこでも視聴可能」が基本設計となっているYouTubeに慣れている今の10代、20代にとっては、「深夜の長時間生放送」というスタイルが新鮮に映るようです。
わざわざ聴きに来るという「価値」
オールナイトニッポンの放送内容のメインはトーク。
パーソナリティの本業の話はもちろんのこと、本業以外のパーソナルな素顔や趣味など、よりその人の内面に向かったトークが繰り広げられる世界です。
だからこそ「ここでしか聴けない話」が詰まっていて、放送後に話題になる。結果、放送から何時間も経ってからタイムフリーで聴きに来るリスナーが多いのです。
オールナイトニッポンは、生放送と比べてタイムフリーのほうが5〜7倍近く聴かれていることからも、流しっぱなしにするのではなく「わざわざ聴きに来る価値」を感じてくださっているのだと受け止めています。
この価値を理解し、伝えていったことで、リスナーやスポンサーの方々にも、もう一度振り向いていただけるようになったのだと思います。
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