会社擁護で炎上「フジ男性アナ」に私が同情する訳 注意不足だが、彼も今回の騒動に巻き込まれた側だ

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「社長会見が不十分」と考えられている現状、「顔出し」で行われるフジ社員の発言は、社としての見解と認識される。当然ながら、そこで感情を発露してしまったのは、酒主アナの落ち度ではあるが、元々は「無関係にあたる(と思われる)アナウンサーを矢面に立たせた企業」の問題だ。

発言する順番もまた、影響したと考えている。風間氏が「視聴者の納得感」、小室アナが「報道機関としてのあり方」と「SNSでの流言飛語」について触れている以上、これらのポイントへの言及は避けるべきだろう。となると、酒主アナが「職場の環境」に焦点を当てた経緯も、それなりに理解できる。

しかしながら、発言者ごとにネットニュースや切り抜き動画にされて、急激に拡散する現代社会において、全体の流れは軽視される。

番組構成上は「社員3人の発言でセットだ」と考え、リアルタイムでの視聴者には伝わっていたとしても、ネット空間にその意図が波及するのは容易ではない。

「楽しさ」の代償として生まれた「軽薄さ」

また、求められる職能が異なっていた可能性もある。

酒主アナはこれまで、スポーツキャスターや実況の経験が多く、感情に訴えるスキルを求められてきたのではないか。報道番組や情報番組では、リポーターやスポーツキャスターを担当しているが、みずからの意見を話す機会は、あまりなかったのかもしれない。

とはいえ視聴者は、担当が報道でも、バラエティーでも、スポーツでも関係なく、「フジテレビのアナウンサー」として評価する。いい時でも悪い時でも、看板として放送局を背負わなければならないのが、アナウンサーの宿命なのだ。

ましてや、中居さんの問題をめぐっては「説明が不十分だ」と思われているフジテレビだ。今回のような重大事案への言及では、制作スタッフとともに、「どういうメッセージを与えるか」を慎重に考えてから、放送に臨むべきだっただろう。

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