「そこに不用品回収のニーズがあるんです。僕らであれば、生ゴミは回収できないなど多少の制限はあるのですが、基本的にはゴミの種類にかかわらず、すべてまとめて引き取ります。それなら、曜日も近所の目も気にする必要がないので、ハードルが一気に下がります」
引っ越しに限らず、ゴミ出しができずに部屋が荒れてしまっている家庭も、不用品回収業者の有効活用がゴミ屋敷脱却のカギとなりそうだ。

業者に頼む以外の方法はあるのか
不用品回収を依頼する以外の手立てとしては、自分で自治体が運営している施設に持ち込むという方法もある。「クリーンセンター」「自己搬入ヤード」「ストックヤード」などと検索をかければ、住んでいる自治体の施設がヒットするはずだ。
ここなら、自分で1つひとつ粗大ゴミとして出したり、不用品回収業者を呼んだりするよりも、費用を安く抑えられる。
「ただ、自分の車を持っていない人だとハードルは上がります。それに、自家用車に積める不用品の量って、たかが知れているんですよね」

不用品をメルカリなどのフリマサービスで売ってお金に換えるという策もあるが、これはおすすめできない。
「ゴミ屋敷やモノ屋敷の住人の中にも、“メルカリで売るから”と不用品を部屋の一角にためているケースはとても多いです。でも、メルカリでこまめに出品している人って、商品をよりよく見せる写真を撮ったり、購買意欲が上がるような説明を書いたり、出品作業そのものに楽しみを感じているんです」
その作業を苦に感じず、しかもその時間があるのなら、そもそもゴミ屋敷やモノ屋敷にはなっていない可能性が高い。また、自治体の施設に持ち込むにせよ、メルカリで売るにせよ、不用品を自分で家の外に運び出すという作業が必要になる。重量のあるモノだったり、2階や3階に眠っているモノだったりすると、さらに労力は増える。
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