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オアシスは少なくとも5年以上前からニデック株の購入を始め、3月4日に約2200万株を一気に購入した。金融機関を別にすれば、8.3%の株式を保有する永守氏に続く、実質2番手の大株主に躍り出た。
11日の発表では「オアシスは長期株主であり、不適切会計問題が明らかになる以前から同社との面談を行ってきた」と明かしている。
オアシスのセス・フィッシャーCIO(最高投資責任者)は東洋経済の取材に応じ、「ニデックの株価は会社のポテンシャルに対して非常に割安だ。コア事業(精密小型モーター)は順調だが、効果が出ていない一部のM&A(の対象企業)を縮小するなどすれば、将来価値は高い」と語った。
オアシスはフィッシャー氏が2002年に設立し、10年代後半にオアシス・ジャパン・ストラテジック・ファンドを組成し、日本企業への投資を積極化させてきた。
アクティビストの本領発揮
20年には電子機器製造のサン電子に臨時株主総会招集を請求し取締役の入れ替えを要求。コロナ禍による業績悪化に苦しんだ東京ドーム(後に三井不動産がTOB〈株式公開買い付け〉)にも経営陣の刷新を求めた。伊藤忠商事によるファミリーマートのTOBでは、買い取り価格が安すぎるとして東京地方裁判所に申し立てを行い注目を集めた。
みずほ証券エクイティ調査部の菊地正俊チーフ株式ストラテジストはオアシスについて「最近では花王や小林製薬といった大型投資先の株価が上がっていないが、大量保有報告書が出ない水面下のトレーディングで儲けているともいわれており、一概に苦戦しているとはいえない」と話す。
最近では太陽ホールディングス社長らの解任を求める株主提案、京セラ会長・社長の再任への反対、花王への臨時株主総会の開催要請などを行い、「物言う株主」の本領を発揮している。
フィッシャー氏はニデックに関する未公開の論評記事の中で、「経済産業省や東京証券取引所の取り組み、対話姿勢を示す機関投資家の存在感の増加が改革の針を動かしてきた。しかしニデックの事例は、改革の『形式』ー独立取締役の増員や監査役会の拡充ーが自動的にその『精神』を生むわけではないことを改めて示している」と厳しく指摘した。






















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