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――3月3日に第三者委員会の調査報告書が公表されました。報告書で注目したポイントは何でしょう。
すべてだ。報告書は永守氏の責任を明確にし、コンプライアンスの欠如についても驚くべき指摘をしている。ドラマのようだ。取締役会に月次の業績報告が正しくなされず、ついには報告されなくなっていたことなどは衝撃的だ。
監査(法人)に対して苛烈な圧力をかけていたこと、業績未達の役員を事細かに攻撃していたことは驚くべきことだ。そして、どのように会計不正が生じていたか、それに対するチェックやコントロールがなぜ、機能しなかったのか。こうしたすべての指摘に目を見張った。
われわれは多くの上場企業に投資している。企業に求められる最低限の要件は、正しい財務諸表が報告され、企業統治が正しく機能していることだ。また、社員が不正に対して声を上げ、不正を助長しないこと、そして当然だが、会長(経営トップ)が不正を勧めたり助長したりしないこと、適切な時期に適切な情報開示をすることだ。
これらは最低限、公開企業に求められることだが、ニデックはすべてにおいて失敗した。
ニデックは潜在能力に対して割安
――ニデック株はいつから取得を始めたのですか?
少なくとも5年以上前からだ。当時からニデック株はその潜在能力に対して割安だった。コア事業(精密小型モーター)は順調で、ニデックの製品に非常に満足しているという顧客の声も多数聞いている。一部のM&A(の対象企業)には問題があるが、それらは縮小していける。ニデックの将来価値を高く評価した。
一方、車載事業では大きな減損が発生しており、最低限ここは大幅な改善が必要だ。全ポートフォリオでも戦略的な見直しが必要だろう。
会計不正については当然、知らずに投資を始めた。われわれも株主として被害を受けている。監査法人の監査を受けた財務報告を行っており、会社が適切に管理、運営されていることをわれわれは前提にしていた。監査法人に圧力がかかっていたこと、取締役が十分に職務を果たしていなかったことなど知る由もなかった。






















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