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うどん屋でドーナツの奇策。構想から3年かけ開発した「うどーなつ」、卓越した開発力でヒット商品連発する丸亀製麺の力

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テストキッチンの前に立つ、丸亀製麺の商品開発を統括する浦郷裕介氏(撮影:今 祥雄)
会社を動かすのは現場のビジネスパーソンだ。人気商品やサービスが生まれた背景、新たな挑戦の狙いとは。本連載では、その仕掛け人を直撃する。 

 

平日の昼下がり、うどんチェーン「丸亀製麺」の都内店舗では、多くの客が入れ替わり立ち替わり、ひっきりなしに出入りしていた。その中には、うどんではない商品を食べながら談笑する客が散見された。

うどんを注文するカウンターを進み、天ぷらが並ぶエリアとレジの間に小さな紙袋が並ぶ。その紙袋の中身が、丸亀製麺で初のスイーツとなる「うどーなつ」だ。

生地にはうどんが使用されており、もちもちとした食感が特徴だ。2024年の発売時は、6日間で300万食売れるなど大ヒット商品となった。

丸亀製麺で初のスイーツとなる「うどーなつ」(写真:編集部撮影)

丸亀製麺はトリドールホールディングスが運営するうどんチェーンだ。国内店舗数861店舗、売上収益1281億円(それぞれ25年3月期)はどちらも業界でトップだ。

00年に1号店を兵庫県加古川市で開店した丸亀製麺は、店内調理にこだわりをもつ。セントラルキッチンをもたず、うどんの製麺やてんぷらの調理などを店内でおこなう。さらに、店舗は調理場が見えるように設計されているのが特徴だ。

卓越した商品開発力に強み

創業者の粟田貴也トリドールHD社長は、「製麺所を目にしたときに、顧客は行列をつくることの体験価値に興味があることに気がついた。物を売るよりも体験を売ることが重要と考えた」と現在のスタイルになった経緯を話す。

そうした独自のスタイルに加え、強さの秘訣は卓越した商品開発力だ。年8回ほど実施する期間限定商品でも、多くのヒット商品を生み出してきた。例えば、21年に発売した「トマたまカレーうどん」は何度も再販するなど屈指の人気商品だ。

期間限定商品だけでなく、うどんの常識を覆すような新商品も生み出してきた。うどん弁当やシェイクうどんは、うどんをテイクアウトするという新たな需要を開拓できた。

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