ホンダ「N-VAN e:」EV時代の未来を示した姿に拍手 なぜ軽商用EVが重要なのか、その未来予想図は

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荷物が積みやすい、センターピラーレスの大開口部
荷物が積みやすい、センターピラーレスの大開口部(写真:本田技研工業)

10年ほど前の2015年、私は軽自動車を扱う各自動車メーカーに、「100km、100万円、軽商用EV」という概念を提案し、実現を求めた。それに対する回答は、ほとんどが総論は理解できるが、各論として実現不可能ということだった。その中で、唯一、本田技術研究所の社長は「ホンダこそが挑戦すべきことだ」と答えた。

それがときを経て、N-VAN e:で実現されたことになる。

商用車でEVを実現するのは難しいと思う。商用車は生産財であり、乗用車の消費財と違い、それで商売するのだから価格と性能にきびしさがある。しかし、それを達成できれば、乗用車への付加価値の追加が可能になる。それが私の提案の趣旨だった。

N-VAN e:から見えたEV時代の未来

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N-VAN e:での挑戦は、この先、軽乗用車へ発展していくだろう。そして、軽自動車で魅力ある商品性と価格のEVを実現すれば、それは登録車のコンパクトカーや小型車への展開も可能になり、まさにEVの量販車種が実現するのである。そうなれば、現在は高価格帯に偏りのあるEVの選択肢が広がり、いよいよEV時代の到来を迎えることが夢でなくなる。

単に1台のクルマの性能や商品性だけでなく、未来のクルマ社会を切り拓く広い視野で見たとき、N-VAN e:に勝る新車は目に入らないのである。

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御堀 直嗣 モータージャーナリスト

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みほり なおつぐ / Naotsugu Mihori

1955年、東京都生まれ。玉川大学工学部卒業。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。

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