ホンダ「N-VAN e:」EV時代の未来を示した姿に拍手 なぜ軽商用EVが重要なのか、その未来予想図は
軽自動車に限らず登録車でも、一般に商用車は快適性のための防音材などが省かれているため、走行中のみならず停車しているときでさえ周囲の物音が聞こえ、車内はかなりうるさい。走ればエンジンからの排気音はもとより、タイヤの騒音もそのまま室内へ入り込むので、イライラさせられるほどだ。これがEVになると、電気制御系のキーンという騒音はあるが、それを上手に抑えると、モーターは駆動の際に騒音を出さないので、車内はかなり静かになる。タイヤの騒音は消えないが、それでも排気音がないだけでずいぶん違う。
電動化による走りの変化
そして、モーターはエンジンに比べ低速トルクが圧倒的に大きいので、アクセルペダルを軽く踏み込むだけで、軽やかに発進する。一般的に商用車で使われるガソリンエンジンは、自然吸気の廉価仕様が多いため、そもそも馬力があまり大きくないうえ、回転数をそれなりに高くしないと十分な力が出ない。とくに荷物を積んだときには、アクセルペダルをより深く踏み込まないと十分な発進・加速を得にくいはずだ。
また、変速スイッチ(N-VAN e:は、レバーではなく乗用のハイブリッド車で使われるスイッチ方式を採用)をDからBへ切り替えると、アクセルペダルを戻した際の回生がより強く働く。これにより速度調整がしやすくなるとともに、停止するときにもブレーキペダルを少し踏むだけで十分な制動力が得られる。アクセルやブレーキのペダル操作が減ったり、軽い操作で済んだりするのがEVならではのメリットと言えるだろう。
駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載したことで車重は増すが、それが安定感につながり、乗り心地も快適だ。それでいて、軽商用バンとして不可欠な300kgの積載重量が確保されている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら