ホンダ電動化の幕開け、BEV「N-VAN e:」に期待 ガソリン車オーナーとして進化に注目したい

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N-VAN e:のインテリア
N-VAN e:のインテリア(写真:三木宏章)

一方、インテリアは、1370mmの荷室高を確保するなど、室内の広さや使い勝手の良さもガソリン車と同等。後席と助手席にはダイブダウン機構を採用しているのも同じで、フラットで広々とした荷室はN-VAN e:でも健在だ。このあたりは、大容量ながらバッテリーを薄型化し、床下へ搭載するなど、さまざまな工夫の効果も出ているといえる。

また、ドア内張りや荷室の壁などに、縦のビードデザインを採用しているのも印象的。ホンダによれば、このデザインは、コンテナから発想したもので、室内を直線基調でスクエアなイメージとすることで、より広々と見える空間を演出したという。ちなみに、筆者の愛車+STYLE FUNは、樹脂素材を使ったブラック基調の内装で、荷物の出し入れにより付いてしまうキズが目立ちやすい。N-VAN e:のほうが、アイボリーを基調とする色調であることもあり、内装の傷が目立ちにくそうだし、たしかにより広そうに感じる。

インパネ中央に集約された操作スイッチ類
インパネ中央に集約された操作スイッチ類(写真:三木宏章)

運転席では、エアコン操作部やパワーウインドウなど、運転中に操作頻度の高いスイッチ類を、インパネ中央部に集中配置する。ドライバーが視線や意識を可能な限り運転に集中できるようにするための工夫だ。またメーターには、N-BOXと同じ7インチTFT液晶タイプを採用。大きくシンプルな表示により、運転に必要な情報をスムーズに確認することを可能とする。

さらにシフト操作は、最近のホンダ車に多いスイッチ式の「エレクトリックギアセレクター」を採用。「D/B」を1回押せば通常の前進、もう1度押すと下り坂などでの減速度を上げる「Bモード」に切り替わる。また、後退するときは「R」を引き、駐車時は「P」を押す。筆者の愛車などガソリン車のシフトレバーは、オーソドックスなバータイプなので、最初はやや操作に戸惑った。だが、慣れれば、スイッチを押すだけなので、よりイージーに、素早いシフト操作が可能。そのぶん、運転へより意識を集中できるといえるだろう。

電動化で激変、あきらかに変わった加速感

高速周回ろでの走行シーン
高速周回路での走行シーン(写真:本田技研工業)

筆者は、栃木県にあるホンダのテストコースで、4人乗りのe: L4を試乗した。実際の走りで、まず印象的だったのが、かなりスムーズな加速感。バンクもあるオーバル状の高速周回路を走行したのだが、直線路を徐々に加速していくと、あきらかに車速の伸びがガソリン車よりいい。

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