「疲労回復能力」はトレーニングで向上させられる ふくらはぎの固さチェックが最初のポイント
筋肉系の疲労の特徴は、おもに「筋肉が固まる」という症状として現れることが多く、その先にある代表的なケガが「肉離れ」です。
固まってしまった筋肉が伸びにくくなるというのはイメージできますよね?
そんな状態のままさらに酷使することで、ある日突然、ブチッという音がして筋肉が切れたり、割けたりします。肉離れはこんなメカニズムで起こります。
プロ選手の場合、シーズン後半に起こりやすいのですが、まさに疲労が溜まりやすくなっている時期に起きています。
肉離れを起こした人の多くは「突然、肉離れになった」と訴えがちですが、決してなんの前ぶれもなく起こるものではありません。時間をかけて、すなわち疲労の蓄積によって筋肉が固まるという、肉離れの典型的な条件が揃ったうえで起きています。
ふくらはぎの固さでわかる疲労度の高さ
筋肉疲労を引き起こす大きな原因の一つが、血流の低下です。専門的には「循環の低下」と言いますが、そもそも「循環」とは血液やリンパ液が全身の組織に酸素や栄養素を運び、不要な二酸化炭素や老廃物を受け取って、再び心臓に戻ってくることを意味します。
微細損傷を修復するためには、血流が非常に重要です。なぜかというと、血流には酸素や栄養素の供給、老廃物の除去、炎症反応の調整、成長因子やホルモンの供給などを通じて、筋肉の微細損傷の修復を促す働きがあるからです。
スポーツをしている人であれば感覚的にわかると思いますが、脚は非常に疲労が溜まりやすい部位の一つです。どの競技でも大きな負荷がかかるということに加えて、心臓から遠く、重力の影響で脚の血流は低下しやすいからです。
血流状態はおもにふくらはぎでわかります。ためしに、ふくらはぎのいろいろなところを指で深く押さえてみましょう。痛みがありますか?
痛みがあるなら血流が低下した状態であり、ケガのリスクが高くなっているサインです。疲労により蓄積された代謝産物や微細損傷が、痛みとして現れているのです。
痛みはないけれど、奥まで押し込めないほどカチカチに固まっているという場合も同じぐらいリスクが高いので、どちらもできるだけ早く改善する必要があります。
そして、重要なのは、ふくらはぎが固まる症状は回復能力そのものが落ちていることを意味していることです。
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