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金融・財政政策の「フロントランナー」日本の選択/欧米は日本の"債務膨張"に追随した

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日本円の紙幣とドル紙幣
(写真:3Pac / PIXTA)

特集「「責任ある積極財政」は日本経済を、強く豊かにするのか。」の他の記事を読む

女性初の首相に就任した高市早苗氏。経済・財政政策では「緊縮志向から成長投資への転換」を掲げるが、財政悪化の懸念から金利上昇と円安が進んだ。本当に日本の経済を強くし、日本人を豊かにするのか。本特集で徹底検証する。

日本は、1990年代に先進国の中で初めて、30年代以来となる金融危機を経験した国である。アメリカでは日本に約10年遅れて金融危機が発生し、欧州債務危機もそれに1〜2年遅れて発生した。そしてその後、フロントランナーであった日本が、後続のほかの先進国を「ラップする」事象が出てくる。「ラップする」とは、自動車レースなどで先頭の選手が最後尾の選手に1周回って追いつくことをいう。

「非伝統的金融緩和」を先駆けて実施

金融政策においては、日本銀行は90年代末の金融危機と、それによるデフレ的状況の発生への対応として、ゼロ金利政策や量的緩和政策などのいわゆる「非伝統的金融緩和」を世界に先駆けて実施し、金融政策のフロントランナーとなった。

欧米の中央銀行は2008年に起きた世界金融危機(GFC)への対応で、日銀に追随して非伝統的金融緩和の手法を次々に導入した。

一方、GFC後に深刻な不況と円高に苦しんだ日本では、金融緩和が不足しているとの論が強まり、13年に異次元緩和(QQE)を実施することになる。まさに日本が後続のほかの先進国をラップする事象だ。

財政政策においても似たようなことが起きている。日本は90年代以降、度重なる経済対策と税収減により財政赤字を急速に膨らませた。その結果、日本の政府債務は先進国の中で突出した規模に達した。だが、GFCを機に世界の潮流が変わった。欧米の政府債務が日本と同様のペースで急増したのである。10年代後半には中国も追随してくる。

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