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"ミスターJGB"が明かす運用部ショックの深層/齋藤通雄&平山賢一「特別対談」今こそ個人向け国債商品を

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齋藤通雄氏と平山賢一氏
[写真右]齋藤通雄(さいとう・みちお)/元財務省理財局長、野村資本市場研究所 研究理事。1963年生まれ。東京大学法学部卒業。87年大蔵省入省。98~2004年理財局(国債課長補佐など)、10~13年理財局(国債企画課長など)。産業革新機構専務取締役最高財務責任者などを経て22~23年財務省理財局長。23年から現職。 [写真左]平山賢一(ひらやま・けんいち)/麗澤大学教授、東京海上アセットマネジメントチーフストラテジスト。1966年生まれ。東京海上アセットマネジメントなどで資産運用に携わりながら金融史を研究。埼玉大学大学院博士後期課程修了、博士(経済学)。2025年から麗澤大学教授。著書に『金利の歴史』『戦前・戦時期の金融市場』など(撮影:梅谷秀司)

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女性初の首相に就任した高市早苗氏。経済・財政政策では「緊縮志向から成長投資への転換」を掲げるが、財政悪化の懸念から金利上昇と円安が進んだ。本当に日本の経済を強くし、日本人を豊かにするのか。本特集で徹底検証する。

財務省で国債市場改革を担い“ミスターJGB(日本国債)”の異名を取った齋藤通雄氏。資産運用に携わるうえで歴史を指針とし、経済史研究との二刀流から大学教授に転じた平山賢一氏。2人が見てきた市場の変遷と、金利ある時代の行く末は。

「サプライズがあると金利は跳ねる」

──これまで最も印象的な場面は。

平山:1990年9月、長期金利が8%台に急騰したときだ。市場の動きが止まった真空状態の中でスーッと金利が上がっていった。今年1月20日に40年金利が4%台に急騰したとき、90年のときと雰囲気が同じだと思った。

90年当時、金融機関にはワイド(高利回り債券)を買う客の行列ができていた。今も債券への関心が再び高まっているが、やはり個人の金利に対する嗅覚は鋭い。

齋藤:サプライズがあると金利は跳ねるんだと実感したのが98年12月の“運用部ショック”だ。当時、理財局国債課の課長補佐だった。

11月に小渕内閣が緊急経済対策の補正予算で10兆円の国債を市中発行すると表明し、長期金利は1%割れからじわじわ上がったが1%台半ばだった。そこに理財局資金運用部が国債買い入れをやめることが伝わった。運用部の国債買い入れは年1兆〜2兆円程度。国債を10兆円増発して急騰しないのだから、1兆円の買い入れをやめても問題ないと局内では見なされていたが、国債課は金利が跳ねるおそれがあると警告した。

実は、補正予算による国債増発については、国債課は事前の情報発信で市場に織り込ませていた。だが、運用部が買い入れをやめる話は知られていなかった。

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