なぜ、いま「ポータブルゲーミングPC」が注目されるのか 8万円台から購入可能な"PCゲーム機"が新たな需要を開拓

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一方、ポータブルゲーミングPCは持ち運びが容易で価格は8万~13万円程度である。ものによっては20万近いものもあるが、デスクトップPCに比べるとまだ安価といえるだろう。

また、コントローラーが一体化しているのもポイントだ。PCでゲームを遊ぶときはキーボードとマウスで操作するケースが多い。もちろんPCでもコントローラーを接続すれば使用できるが、それでもハードルを高く感じる人もいるだろう。

Claw A1M
MSIの「Claw A1M」も安価なポータブルゲーミングPCとして知られる。画像はClaw A1M公式サイトより

ポータブルゲーミングPCは価格としても比較的手頃で、コントローラー操作前提であり、かつNintendo Switchのようなものだと思えばかなり親しみの湧く存在といえよう。

とはいえ、「そもそもなぜPCでゲームを遊ぶのか?」と思うかもしれない。実をいうと、ゲームが好きであればあるほどPC市場は無視できない存在であるといえる。

前述のSteamでは毎日のようにたくさんの新作ゲームがリリースされており、インディーゲーム(独立した個人や小規模チームが制作するゲーム)は家庭用ゲーム機よりもPCで先に配信されるケースが多い。また、PCのゲームは高頻度でセールが実施される。

「Nintendo SwitchやPlayStationでは遊べないけれども、PCで遊べるゲーム」はかなり多い。より多様なゲームにすぐアクセスしたい人にとって、PCはマストなのだ。

Steam Deckで動作確認されているタイトル
Steam Deckで動作確認されているタイトルの一部。ゲームに馴染みがない人はピンと来ないかもしれないが、人気タイトルが勢揃いで、ここまで遊べるのはなかなかスゴいことだ。画像はSteam Deck公式サイトより

また、PCでは改造データを導入することも可能で、遊びの拡張性がかなり広い。ふつうでは遊びづらいゲームをより快適にしたり、ユーザーが作成した独自コンテンツを導入したりなど、選択の幅が広いのである。

日本のゲームメーカーも、家庭用ゲーム機とほぼ同時にPCで作品をリリースすることが当たり前になってきている。ゆえに、性能の高いゲーミングPCを持っていればかなり多くの範囲をカバーできるわけだ。もちろん、任天堂のゲームはNintendo Switchなどでしか遊べないし、家庭用ゲーム機向けに先行リリースする例もあるので完璧ではないのだが。

PCゲームを持ち運べるのが便利なのは語るまでもない

ROG Ally
ROG Allyは制約もあるが、『マインクラフト』くらいであれば難なく動く。(筆者撮影)

筆者はROG AllyというポータブルゲーミングPCを買ってからしばらく経つ。これはなかなか便利で、買ってよかったもののひとつであるのは間違いない。

やはりデスクトップPCでゲームを遊ぶときは腰を据える必要がある。ただ、筆者は幼い子供がいるのでなかなかひとりの時間が取れない。そこで、子供を横目で見ながらポータブルゲーミングPCに触るわけだ。

子供が動画に夢中であればその隣でふつうに遊んでいればいいし、『マインクラフト』のようなゲームを遊んでいるならば一緒にプレイしてもよい。子供の様子を見ながら、あるいは顔を突き合わせながら遊べるので非常に助かる。

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